『ケーキの切れない非行少年たち』で認知機能について知り、教育に目を向ける|漫画版もあり!

実用書

結構話題になっていた書籍。

認知機能が弱いとはどういうことか、とか、教育現場でも「認知機能について」は知られてなくて放置されている子どもたちがたくさんいるんだ、ということを知りました。

皆さん、こんにちは。ひよです。

先日、以前より話題となっていた『ケーキの切れない非行少年たち』を読了しました。

どんなジャンルの書籍か全く知りませんでしたが、タイトルのインパクトからずっと気になっていました。

この書籍を読むと

「認知機能が弱いと「ケーキを等分に切る」ことができない」とはどういうことなのか

非行に走ることと「認知機能の弱さ」はどのような関係があるのか

がわかります。

ひよ
ひよ

小学校・中学校の先生たちは履修したほうがいい本!

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『ケーキの切れない非行少年たち』の概要

基本情報です。

著者:宮口幸治

出版社:新潮社

発売日:2019年7月26日

著者について

著者の宮口幸治さんは、以前、児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務しており、現在は立命館大学産業社会科学部の教授をしておられます。

その、医療少年院勤務の際に目にしたこと・経験したことをもとに、この書籍を執筆したそうです。

内容をざっくり

内容は、医療少年院の勤務で著者が目にしたこと・感じたこと・経験したことを、読者に語り聞かせる感じで進んでいきます。

著者が実際に対面した「非行少年たち」について、具体的な内容が語られています。

その中で、タイトルにもなっている、なぜ「ケーキを切れない」のか。ということが述べられており、「認知機能が弱い」とはどういうことなのか説明されています。

ひよ
ひよ

著者が話しているように文章が綴られていて、とても読みやすいし内容も理解しやすかった!

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『ケーキの切れない非行少年たち』のレビューと感想

ここからは、この本を読んで、知ったこと・感想を書いていきます。

世の中のすべてが歪んで見えていたら、そりゃ生きるの難しいよね

「世の中のすべてが歪んで見える」というのは比喩表現ではなく、認知機能の弱い人たちは物理的に目の前にあるものを正しく認識できなかったりするそうです。

例えば、数本の線が平行に並んでいる状態を見て、それを平行と認識できなかったり、

図形がたくさん描いてある紙を見て、その中から同じ図形を探せなかったり、

点がたくさん描いてある中から点を3つ選んで三角形を描くことができなかったり・・・

ひらがなも漢字も、言ってしまえばまっすぐな線と曲線が並んでいる図形と同じです。

そうだとしたら、授業で板書を写したり、漢字を書いたりすることがどれほど難しいことになるでしょうか。

あとは、この本のタイトルにもなっている「ケーキを等分する」ということも、図形や線を認知することが難しいので、等分は難しくなります。

また、「これをした結果、こうなる」といったような因果関係を把握することが難しかったりもするのだとか。

とても生きづらそうだ・・・

このような子どもたちが、少年院に収監された「凶暴で手に負えない子ども」の中に一定数いるそうです。

少年が事件をおこして捕まるニュースをたびたび耳にしますが、このことを知らなかった私は

「なんでこんな事件起こすんやろか」

と、ただただ思っていました。

非行に走る子どもの全員が、認知機能が弱いわけではありません。

しかし、「中にはこういう人もいるんだ」という事実を知っているだけで、見え方は180度変わるものだなと感じました。

クラスの下から5人は困っているかもしれない

現在の知的障害の基準となるIQ値は、昔の基準よりも低い値となっているようです。

ということは、IQに対する人口の分布は今も昔も変わらないでしょうから、結果として、知的障害としてカウントされる人数は減ることになります。

でも実際は、昔は知的障害と診断されたが、現在の基準では知的障害と診断されない程度のIQの人たちは、困らなくなったのでしょうか。

そんなわけないですよね。

このゾーンに当てはまる人たちは、人口の14%もいるそうで、1クラスだいたい5人の人数になるのだとか。

「かなり多いな・・・」

というのが私の正直な感想です。

自分の小学生の頃を思い返してみると、確かに、クラスには、授業中も落ち着きのない子はいた記憶があります。

そして、そういう人たちが周りからどう見られていたかというと、やはり、「なんであの子はずっと落ち着きがないんだろう」とか「授業もっとちゃんと聞きなよ」とかでした。

私もこの本を読むまでは(数日前までは)そのように思っていました。

お恥ずかしい話、「知的障害の子=支援学級に通っている子」だと思っていました。

この本を読んでからはかなり見方が変わったように感じます。

【まとめ】すべての小学校・中学校の先生が読むべき本だと思う

やはり、知識として知っているのと知らないのとでは、大きく異なります。

この本を読むまでは、「ケーキが切れない」人たちがいることを全く知らなかったので、その人たちについて考えることももちろんありませんでした。

人は、まったく知らないことに対しては何もできないなあ

と感じました。

小学校・中学校には、ほとんどの場合、この本に登場したような困っている子どもが少なくとも1人はいるかと思います。

その時に、この本の内容を知っている先生がいれば、その子が非行に走らないようにできる確率も上がるのではないかと。

ぜひ、一読することをお勧めします。

漫画もあり・無料アプリでも読めます

この『ケーキの切れない非行少年たち』は漫画も出版されています。

漫画では、1話ごとに「○○さんのケース」のような感じで、医療少年院にいる少年のことが描かれています。

書籍で述べられているような、「教育の問題」や「認知機能が低いとはいったいどういうことなのか」といった詳しい話まではさすがに描かれていませんが、「こういう人たちもいるんだな」といったところは漫画でも十分にわかると思います。

書籍自体、182ページしかないので割と短いですが、「もっと気軽に知りたいな」という方は漫画版を読んでみてはいかがでしょうか。

ちなみに、「Lineマンガ」のアプリで1日1話無料で読むことができます。

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